はじまりはバレエ / 富田翔子さん
エヌ
ガチャガチャのはじまりはアメリカでした。1880年代にNYのプラットホームに設置されて「サイレントセールスマン」と言われていました。1930年代には今のガチャガチャのマシンに近い球形のガラス容器の中にガムやピーナッツを入れて販売を開始、しばらくしてガムと一緒にカプセルに入れず小さなセセルロイド製ミニチュアチャームを混ぜて販売し子供達がチャーム欲しさにガチャガチャのハンドルを回し大ヒットしガチャガチャが拡大していきます。このミニチュアチャームを製造していたのが日本でした。
アメリカに日本のチャームを輸入していた人がLOハードマンです。LOハードマンは、アメリカで子供達の心に響くワクワクするガチャガチャ商品を考えるクリエーターでもありました。LOハードマンはガチャガチャの日本導入を進める為「ペニイ商会」に協力しガチャガチャが日本で発売されます。1965年2月17日は、日本初のガチャガチャ会社「ペニイ商会」が創業した日で、「ガチャの日」になっています。LOハードマンはガチャガチャを日本に広めた功労者です。
1949年アメリカでガチャガチャ会社を立上げたロジャーフォルツは言っています。「ガチャガチャ商品は時代とともに変化していきます。しかし、昔と変わらない事がひとつだけあります。それは、いつも時代でも子供というのは自分の手でハンドルを回し一体どんなものがでてくるのだろうというワクワクする気持ちにさせてくれる、ガチャガチャが大好きだということです。」ガチャガチャは、人々に笑顔と楽しみを与えてくれる存在です。そして、平和な社会こそ、ガチャガチャが存分に楽しめる環境なのです。
世界に旅にでると街角にガチャガチャが静かにたたずんでいます。サイレントセールスマン。旅をすることで、普段とは違う景色、文化、人々と出会い、自分の視野を広げることができます。サイレントセールスマンのガチャガチャからみた街の風景はどのように映っているのでしょうか?ガチャガチャのカプセルの色が違うように人間も言葉や目の色、肌の色、髪の色、みんな違う色なんです。でも変わろうとする必要はないのです、そのままがよいのです。自分に寛容に、人にも寛容になればみんなが幸せです。
ガチャガチャは、異なる文化や価値観を繋ぐコミュニケーションツールにもなるのです。
「ガチャガチャに国境はない」
Instagram @gacha_ono
ミニチュアチャーム
1950年代 バルクビンディングマシン 実物展示
目が飛び出すギミック付
1920年代 神戸だるま人形 1960年代 グリーンモンスターとドクロガチャ
日本で製造されアメリカに輸出されていたミニチュアチャーム
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『ガチャガチャの経済学』
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Profile
小野尾勝彦
千葉県船橋市出身。
日本のガチャガチャ元年である1965年生まれ。大学卒業後、プラスチック原料の商社勤務を経て、1994年ガチャガチャメーカーの株式会社ユージン(現・株式会社タカラトミーアーツ)に入社し、数多くの商品の企画や開発を手がける。2019年に独立し、現在はガチャガチャビジネスのコンサルティングや商品企画などを行う。現在に至るまで約30年間にわたってガチャガチャビジネスに携わり、業界の歴史やビジネス事情に精通した数少ないガチャガチャビジネスの伝道師として、メディア出演やインタビュー、講演など多方面で活躍中。著書に「ガチャガチャの経済学」(プレジデント社)がある。