東京タワーが夜映える町 01

写真家

工藤 力

始動

さあ、準備はいいか

よし、いざ行動開始

と、いつも始まりがある。

どうゆう感じで作品を創ろうかな。

現地に到着すると、どこから攻めようかな。

移動中に考えてはいるが、実際に東京タワーを眼の前にしてしまうと考えが飛んでしまう。

いつもの事だ。

冷静に何をしたかったのかを再度構築する。

頭の中では、こうしたいと思っていても実際はそうはなってくれない。

きっかけを探す。

とにかく歩く。

とにかく撮影をする。

すべてが自分の思い通りにはならない。

夜化粧を終えた東京タワーが光り輝く。その巨大な構造物は、非現実的な世界へと心を連れて行ってくれる。夜の帳がおりその圧倒的な構造感、存在感、輝きは、群を抜いて秀でる存在となり333メートルの光の矢となる。

夜町を歩いているとどこにいてもその輝きが眼に入る。

その姿に魅了されイメージの輝きを求めて、今日も夜散歩続行中だ。

夜散歩を重ねて撮影した東京タワーの卓上カレンダーをつくる事になった。

絵画のように光り輝く風景を創造したい。

非現実な世界、長秒時間がつくる世界、光の軌跡がつくる世界を見て欲しい。




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Profile

工藤 力

1969年、神奈川県出身
多摩美術大学 大学院美術研究科(油画) 卒業
文化堂印刷株式会社 勤務
「13歳の黙示録」(宗田理 2000年8月刊)表紙に採用
南足柄市広報「表紙作品」として2年間採用

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