私にとっての東京タワー

株式会社田村ビルズグループ 代表取締役

田村伊幸

18歳のとき、山口から6時間かけて新幹線で上京した。

緊張から名古屋辺りで眠くなり、気づいたら東京駅だった。
着いたぞと思ったときに、上着のポケットがやけに軽いことに気づいた。
お小遣いで張り切って買ったJUNMENのスタジャンのポケットには、あるはずの財布が無かった。

スリ?もしかして、これがうわさのスリ?
そのまま交番に駆け込んだ。
東京駅から戸田公園駅近くで借りたアパートに着くまでは、全員がスリに見えて身構えた。

これが私にとってはじめての「東京」だった。

田舎者にとって「東京」とは「東京タワー」のことである。
東京タワーを見るたびに、苦い思い出がよみがえる。
令和の時代になった今も「東京タワー」がまだそこにあってくれるからこそ、思い出すことができる。

これからも無くなることのない建築物「東京タワー」は、私にとって18歳の頃から今日までのいろいろな思い出を思い出させてくれる場所。

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田村伊幸

株式会社田村ビルズグループ 代表取締役

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