ブレている。
俳優
永山 瑛太
6月1日稽古開始、千秋楽11月2日。
本日、11月後半、午前4時、
パソコンにGRで撮りためた写真を眺めながら、何を書いたら良いのか、
分からない。
色々あり過ぎて。
思い出そう、、。
ロンドン初日を控えた前日の夜中、
寝付きが悪く、
ホテルの外へ出ようと、ひんやりとした、
不安定な動きのエレベーターのなか、
背中に変な感じがしたからスッと、
振り向いたら、
誰もいなかった。
ロビー階に着き、ヌッと現れたホテルの方に、
自然体を装いながら強気で、GRを無言でみせたら、ああ、外にどうぞ、と手招きしてくれた。
笑顔が素敵だったけど、カメラは向けられなかった。
人気の無い町をふらふらと歩いた。
枯葉が多かった。誰がいつ掃除するのか。
街灯がホタルの光に見えた感覚を
写真で撮れた気がした。
ロンドンの夜空は、紫色なんだな。
別に何の感動もなかった。
30分もしないうちに部屋に戻り、
ぼんやりして、初日を迎えた。
冒頭の1人語りで日本では一切笑いが起きないところで、笑いが起き動揺した。
後に演出の野田秀樹さんに聞いたら、
腑に落ちた。
初日終わりの、パーティーは、疲れ果てたので3分で外に出て、ピザとコーラでお腹をパンパンにして寝た。
次の日、劇場まで歩いていたら、
おじいさんが、1人で枯葉を掃除していた。
ゆったりと丁寧な動作に国民性を感じた。
老夫婦が身を寄せ歩いてた。
空はずっと曇ってた。
癖でゴミの写真ばかりを撮ってた。
千秋楽を終え、繁華街に出て、トイレに行きたくなり、公園に行ったら、おじさんが卓球してた。トイレはなかった。
近くのお店の店員さんに聞いたら、
マックにいきな、と教えてくれた。
早く日本に帰りたくなった。
何だか、疲れてた。
ここ数ヶ月、
何で役者になったんだろ、
この先どこへ向かえば良いのか、
感慨に浸り、混沌とした気持ちに整理がつかない時間も沢山あった。
でも、舞台に立つ。
やっぱり、お客様のため、
一生懸命働いて、チケットを購入して、観にきてくれた方々、当日券で並んでくださる皆様のため、全身真っ黒な服を着て、裏で頑張ってるスタッフのため、共演する皆のため、
とにかく、演るしかない。
そんな日々だった。
そんなこんなで、終わってからは、
次の作品の準備、、
まだ、時間あるから、、
だらだらと、カレーとラーメンとおでん、煎餅を食べながらどんどん体重が増えるので、
適度な運動と、お勉強を少しずつ、
まだまだまだまだ、
俺は役者をやる。
Photographed with GR Ⅲ
俳優
永山 瑛太
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